2012年05月26日

愛別離苦

今月、二つのお葬式に参列いたしました。
愛する者とお別れをする悲しみにはなんとも筆舌に尽くし難いものがあり、もうこんな想いはしたくない、と、強く願ってしまいます。

お別れは死別だけではありません。
遠くに引っ越してしまうこと、卒業や退職、喧嘩別れ、失恋。

生きていればなんとかならないこともないのですが、それでも寂しいことには違いありません。
相手を愛していればいるほど、お別れは寂しくつらいものになります。

だから、そんなつらい想いをしなくて済むように、最初から相手と距離をとってしまうのですね。
親しくならないように壁を作ったり、無関心でいたり。

でも、それは本当にもったいないことだと感じています。

お葬式の一つは祖母のものだったのですが、祖母と最後に会ったのは、昨年末に帰省したときでした。
そのときはそれまでと変わらず元気で、まさかそれが最後になろうとは思いもしませんでした。
年に1〜2回しか顔を合わせることはありませんでしたが、いつも優しく温かく迎え、送り出してくれた祖母でした。
そのときもそれはまったく変わりありませんでした。

そんな関係が永遠に続くとどこかで思い込んでいたのですね。
せっかく顔を合わせても、その時間をいつも当たり前にあるものとしてぞんざいに扱ってしまっていました。

もっと伝えたいこともありましたし、見せたいものもありました。
でも、いつでもできると誤解してしまっていて、また今度でいいや、と後回しにしてしまっていました。
それはもう叶いません。

後悔なく、感謝だけで見送りたかったですね。

一期一会ですよね。

相手を愛すれば愛するほど、いつか必ず来るお別れのときに寂しい想いをするでしょう。
それでも、「今一緒にいられる喜び」をもっと大切にしたい。

二つのお葬式を通じて強く感じたこの想いが僕の中で風化しないよう、ここに記します。


cs_kawai at 10:29心理学  この記事をクリップ!
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